中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

大晦日に大風邪

 木曜日、旧暦の大晦日である。穏やかにPM2.5で煙る上海である。

 しかし、昨夜で今年1年の『全ての』行事が終了した…と思って体中のネジを緩めた途端に風邪をひいてしまったらしい。今朝起きたらどうも頭が重い、単なる二日酔いだと思っていたのだが、起きて暫くしたら鼻水が止まらなくなってしまった。気付けば鼻からポタポタ落ちるほど鼻水が出て、あっという間にティッシュ一箱使ってしまった。鼻の下はガビガビになるしもぅツイてないぜぃ。
 しっかしこの時期に気が緩むなんて、完全に旧正月を正月と感じる身体になってしまったらしい。

 何となく身体もダルいし、何やってもツラいので、今日は一歩も外に出ずに家で保留になっていた事を片っ端から片付ける事にした。まずはDATデッキの修理。先日調べものをしていてDATの音源引っ張り出して来てプレイヤーにかけたら、なんと!FWD側のリールが回らない。音は出るのだが数秒で止まってしまい。Ejectすると嫌な予感は的中していて、テープが「びろ〜ん」と飛び出したままの状態で出て来た。あ〜あ。昔カセットデッキやビデオデッキを使ってる時にこういう事良くあったよね。。。。
 ま、その事件が起きたのが去年の年末だったのだが、それから暫く忙しくて全然時間が無かったので放置しっぱなしだったのだ。で、今日ようやくそれを修理する決心がついた。

 私が日本から持って来たDATデッキは非常に古い機種なのだが、一応 Super Bit Mapping搭載で、AD/DAが「昔のSONY」って音がして結構好きなのだ。修理後に暫く音量を上げて何本かテープを聴いてしまった。まだ音圧競争が始まる前の時代、デジタルのダイナミックレンジが全て『きちんと』使われていた時代の音源は本当に音が良い。
 なんでこんな音圧競争が始まっちゃったんだろう? 最近の音源は、音がデカ過ぎて一曲の頭からお尻までメーターが振り切ったまま貼り付いてるもんねぇ、わざと音を悪くしているとしか思えない。技術の使い方間違ってる気がするんだよなぁホント。100dB以上のダイナミックレンジを記録できる媒体なのに、いまや先っちょの(最大音量域の)十数dBくらいしか使っていないなんて勿体無さすぎる。
 大好きなアルバム『Medicine Compilation/細野晴臣』を聴きながら、そんな事をボンヤリ考えた。

 これ、ホント音が良いと思う。倍音成分が非常に沢山収録されていてイツ聴いても新しい発見がある。
 聴きながらフト思い出したのだが、DATデッキは 0dBが鬼門で、ココからチョットでも飛び出したら音が歪むので、必ず0dBまでの距離を示す『MARGIN』という表示があるのだ。
 で、最近の曲は曲アタマのイントロでイキナリ0dBに達しちゃうモノばかりなのに、細野さんのこのアルバムは曲が始まっても暫くは『Margin』が4.0dBくらいずっと空いていた。やっぱこうじゃなきゃね。(因みにデジタルコピーをしているので、音源の大きさ&クオリティは元のまま/つまり自分が録音する際にレベルを下げた訳ではない)

 夜になり、爆竹が鳴り響く頃になって、どうにもツラくなって来たので、パブロン飲んで早めの就寝。皆様良いお年を〜。