中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

WeiWei Wuuさん & Pan Liさん Live

 日曜日である。快晴で非常に良い天気。今日は友達のイシバシさんの結婚披露パーティが開催されるので、そちらにも出席したかったのだが、随分前から KaiXinGuoの店長のタカさんから PAエンジニアを頼まれていたので、やはり先約優先である。今日は日本から有名な二胡奏者『WeiWei Wuu』さんが日本人ピアニストと共に来海されていて、上海在住の二胡奏者『潘丽』さんと一緒に2ステージを行う予定になっているのだ。そんなこんなで丸一日コースなので、流石に途中で抜けて披露宴に出る訳にはイカナイ。嗚呼…もう一人ワタクシが居れば良いのだが。。。

 そんな訳で、朝7時過ぎに起きて、9時過ぎには会場入り。そしてリハーサル前に音響のセッティングである。开心果には、私が個人的に選んだ dbx2ch GEQ (31band x 2)が 2台有るので、中も外もソコソコ凝った音作りが出来る。…とは言え今日は二胡が2台とピアノだ。二胡PA泣かせ…というか非常に難しい楽器なので、セッティングは慎重には慎重を重ねる。しかもこれが2台同時にユニゾンとかするらしいので結構大変だ。
 二胡という楽器は高音域に行くと、いきなり音量&音圧が下がるので、一番盛り上げたい部分の音が小さくなってしまう宿命がある。しかもトンがってる部分の『痛い』音が倍音的には結構重要で、痛い部分だけを摘んで下げれば良い…という訳ではなく、結構 Qを絞ってピンポイントで引っ込めないと、シンセみたいなツマラナイ音になってしまうのだ。
 かと言ってコンプを掛けてしまうと、そもそも野太い低域が完全に潰れてしまう。そんな訳で、やはり最終手段『人間コンプ』くんの登場である。ワタクシのゴールドフィンガーだな(笑)フェーダーつまみから一時も手が離せなかった。デジ卓なら、Wavesの VocalRiderみたいなプラグインを挟むだけで良いんだろうけど、PA卓の場合はリアルタイム性が重要だから(チャンネル毎のレイテンシーは許されないから)ひょっとするとリアルタイムフェーダー系プラグインは難しいかもしれない。やっぱり結局最後に頼れるのは人間の指なのかな?良くわからんが。

 お昼の部は、二人揃って白の衣装。面白いな…と思ったのは、同じ二胡でも楽器が異なると音が全然違う…という事。まぁどんな楽器でもそうだが、全く同じコンデンサマイクを使って、ほぼまったく同じEQセッティングしているにも関わらず、WeiWeiWuuさんの音の方が太い。音量自体は PanLiさんの二胡の方が音がデカいのに…である。面白い。ひょっとすると弾き方の問題なのかもしれない。

 デュオ〜PanさんSolo〜WeiさんSolo〜そして最後にデュオで演奏して大盛り上がりで昼の部終了。アンコールの後は花束の嵐。

 そして、無事に終了しても我々はノンビリできない。直ぐに夜の部のセッティングである。バタバタしつつも何とかセッティングは間に合った。ワタクシは昼の部の反省を元に、メイン(FOH側)のGEQを再度微調整。
 午後5時半、夜の部開演。今度は妖艶な赤と黒の衣装で登場。最後は二胡のピッチカート合戦?みたいな部分もあってとっても楽しかった。

 いやぁ…大変なステージだったが、色々と学びもあって良かった。今日は寝るぞ!おやすみなさーい。
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