中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

待ちの日々

 相変わらず、ひたすら『待ち』が続いている。医者が言うには手術は患者の体力にかかっているらしく、手術前にしっかり体力をつけておく様に言われた為、最近はなるべく『ちゃんと』食べる様にして、且つ時間があれば外を歩くようにしている。
 …とは言え実家の周りは老人ばかりで、古い知り合いは声をかけて来るのだが、中々事情を説明しづらいので適当に誤魔化して短く切り上げ、逃げる様に去る日々。別に悪い事をしているワケじゃないのに、これじゃ却ってアヤシイじゃないか(苦笑) いやはや…日本は上海と違って、昼間っからワカモノがフラフラと外を歩いていないので結構気を遣うモノだな。

 さて、空いた時間は 10月に上海で行われるイベントのテーマ曲を作る為にギターの弦を交換したり…、


 最小限の機材で作曲作業に入ったり…。


 しかし、作業をしながらも頭の中では『果たして無事にスケジュール通り退院できるのか?』とか『そもそも手術はちゃんと成功するのだろうか?』等々、余計な心配が頭をよぎってイマイチ集中できない。
 単純に考えて、腹腔鏡だろうが開腹だろうが、全身麻酔をして大きめの腫瘍を摘出する手術を受ける事には変わりないので、…という事はまぁ『何もしない』よりは短期的なリスクは上がるワケで、「いっその事、手術なんか受けなくて、多少不調でもこのまま騙し騙し生きれば良いんじゃ無いの?」…と逃げたくなる衝動に駆られる今日この頃である。
 しかし、まぁ放っておいて良い事は無いらしいので、長期的に見たら手術を受けなきゃイケナイのは自明。…嗚呼、イヤだなぁホント。

 目の前では自分の好きな事(やりたい事)をやっている筈なのに、何をしても全くもって『全然』楽しくない。折角日本に来てるんだし、色々と買い物もしたいのだが、これから保険無しで手術〜入院するのでお財布も心配だし、…っつーか、そもそも例え買い物をしたとして、手術後にクソ重たいスーツケースを持って上海まで帰れるのか?…とか考えると、イツモの様に 23kgなんてとても無理な気がして購買意欲も失せるのだ。
 ホント悩ましい日々が続く。