中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

尺合わせとお散歩日和

 金曜日、関東地方は晴れ。気温は10度くらい。ワタクシは相変わらず一時帰国中である。
 今日は良い天気なのに、朝から部屋に引き籠もってずっと作曲仕事に追われた。納期があるので一時帰国中だってノンビリしていられない。
 映像シンクロ系の楽曲制作は尺合わせが結構面倒である。曲終わりの長さを合わせるだけならば大した事は無いが、映像中に何らかのキッカケが含まれる『キメ』の様な絵が有る場合、そこが音楽的に合ってないと格好悪いので、タイミングの調整がキモとなる。ゆえに実際の作曲作業に入る前段階として最初のテンポ設定がとても重要なのだ。音楽的に辻褄の合う 4小節とか 8小節とかあるいは 2小節飛び出しとか 1小節未満ならアウフタクト入れたりとかフィル後の裏拍を利用したり等々で、映像上の『決め』の部分に合わせて音楽上のキメがピッタリ合う様に必死に調整しなければならない。
 こういうオーダーは普通の作曲業務より厄介で時間がかかる事が多いため、ワタクシはちょっと特殊な作り方をしている。まず予めシーケンサー上に映像を貼り付け、頭のフレームをぴったり合わせ、まず絵に合わせてクリックだけ出して『がっちりと』テンポ情報を決めてから作業を行う事にしている。映像上のキメが一カ所しか無い場合は比較的作りやすいのだが、キメが数カ所有る場合はなるべく 4,8にキメが来る様に複数箇所に微細なテンポチェンジ入れ、それでもダメなら2/4を挟んだり二拍三連等を想定したりして頭の中で曲の全体の構成を作るのだ。(勿論、映像の世界観に有ったテンポで…である)
 こんな事をしなくても、最近はエラスティックタイム等のタイムストレッチやエクスパンド等をオーディオファイル自体にかける事ができるのだが、個人的には『後から調整』はしない事にしている(音が荒れるので)
 そんなワケで小数点以下第二桁まで使ってテンポチェンジを駆使し、映像上のキメのフレームにピッタリ合う様な『構成だけ決まっている空のセッションファイル』を作ってから実際の作曲に入るワケだ。こうする事によってリスクを最小限にできる…というワケ。
 ま、そんな事はドーデモ良いか。。。

 午後3時頃、ようやくキリが良い所まで出来たので、気分転換に散歩にでかけた。日本の空は美しい。

 民家の庭にミカンがなっていた。

 JR東海道線の線路を越える。この辺は子供の頃に良く遊びに来たなぁ。


 こんな電波塔は昔は無かった。きっと携帯用だろう。

 『かしお川』まで歩いてきた。なんと川の真ん中に堤防が出来ていて真っ二つに分けていた。ナニコレ?どういう事?


 片側を遊水池にしているらしい。


 川沿いの散歩道はすっかり舗装されていた。しかもヒトと自転車のみ通行可で今じゃバイクは通れないらしい。ココは春になると桜が綺麗なのだ。

 帰宅後は作業を続行。無性にビールが飲みたくなったのでサッポロ黒ラベル。そういえばコレ、死んだ親父が大好きだったなぁ…なんて思い出した。

 先日のタクティクスじゃないが『長く続くブランド』って、ちゃんと理由があるんだよね、ブランドを守って頑張っているヒトが居るのだろう、きっと。
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