土曜日、上海は晴れ。昨夜は結局殆ど眠れなかった。約１時間ほどウトウトして５時半に目覚ましが鳴り６時に家を出てタクシーに飛び乗る。
早朝の卢浦大桥は土曜日ゆえ空いていた。
天気はどうやら大丈夫そうだ。
午前 6時半、あっという間に会場に到着。灯りの消えたオブジェを見たら、何だかスタートレックのエンタープライズ号に見えた。頭がまだ眠っているらしい。
今回のイベントは浦東の世博源で絶賛開催中の『ナルト実鏡展』の内部ステージにて、日本から声優さん２名を迎えたトークショウである。前回の開幕式の時は単純にお客様として呼ばれ見学していたのだが、当時はまさか自分が同じこの会場で、別現場としてトークショウのステージ周りの設営〜台本作成〜舞台監督を担当するとは思わなかった。諸々の事情で、準備まで１ヶ月無い状況で急遽担当する事になった為、それゆえここ２週間ほど文字通り目が回る程忙しかったワケだ。
さて、今回の会場は天井が空いている構造なので半分屋外なのだが、照明を生かすため今日は幕を貼る事になっている。本来なら朝５時から張る予定だったので、我々の集合時間である午前７時には完成している筈だったのだが、その辺はサスガ中国。かなりルーズで結局我々の最終の仕込みが始まってから張り始めた。まずはロープを四方に張り巡らせ、
そして片側から幕を引っ張る。なるほど原始的ではあるがコストを抑えて最大の効果を発揮する方法だな。
最終の仕込みは順調で、午前８時から舞監（つまりワタクシ）仕切りの最終テクリハ（出演者抜きのランスルー）を開始したのだが、途中で突然『全ての電源が落ちる』というトラブル発生。うわ〜勘弁して欲しいよホント。。。
しかし、今回ワタクシがオーダーした上海最強!?日本人テクニカルチームは、音響：某F社の M松さん、照明：某Q社の T田さん、映像：某A社の U山さん、と、上海でそれぞれの分野で活躍する百戦錬磨のプロ集団なので、こんなトラブルは想定内である。皆、文句一つ言わずにクールに自分の機材の対処（次に電源投入された時の被害を最小限にするための対処）をしていて嬉しくなった。
中国では日本では有り得ない（有ってはイケナイ）事故が、以外とフツーに発生するのだ。もし、こういう事を知らない日本人オペレーターが担当していたら半狂乱になって怒り出すのが当然だし、一人が怒り出すとピリピリした雰囲気が生まれる。そういった内側のスタッフを宥めつつ、出演者にも両方に気を遣いながらショーを進めるのは精神的にキツいので、やはり中国でのイベントは中国に住んでいる日本人スタッフに頼むのが一番だ。実に頼もしい。最強の布陣なので負ける気がしない。
電源が落ちた原因は、どうやら会場側が何らかの不注意で、今回のイベント用に引っ張っている大元の電源のブレイカーを落としてしまったらしい。いやはや…単純な人的ミスである。
復帰後、メインの LEDを司っているプロセッサーの調子が悪くなってしまったが、そのプロセッサーをバイパスして使用する方法で対処できた。照明・音響・映像・ライブカメラ等々、全ての機材もオールクリアで客入れの時間に間に合った。冷や汗タラタラである。（実際には会場が暑すぎて、本当の汗がダラダラ流れたが）
そして午前９時に客入れ、午前９時半からオンタイムで本番スタートである。『とにかく会場が暑すぎる』…という事以外は特に何のトラブルも無く、全て順調にイベントは終了。いやぁ…良かった！
午前のイベント故、昼には解放されて暇になってしまったが、急に腹が減ったので家の近所まで戻ってきて萬蔵の２号店で『和風ハンバーグ定食』なんか頂く。涼しい部屋でようやく座って一息つく。２号店は半地下で携帯の電波が届かないし、ココは WiFiも無いので誰にも邪魔されなくて良い。
お腹も満たされた所で午後１時過ぎにフツーに帰宅したら突然の睡魔に襲われてそのまま昼寝。気付けば午後４時。いやぁ…やっぱ疲れてたんだなぁ。
ま、何はともあれ、なんとか無事に成功したので良かった。
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