中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

仮歌の収録

 日曜日、上海は晴れ。本日は一昨日の日記でも書いた日本の某 PJの仮歌収録である。なんとか作詞が間に合ってよかった! 以前ならば自宅スタジオを使っていたのだが、ここ数年は老房子ばかりで、しかも家賃の高騰の煽りをモロに受け今じゃ異常に狭い家に住まざるを得ない状況ゆえ、自宅ではマトモに大声出せる環境とは程遠いのだ。従って最近レコーディングには某『イツモの店』を使っていたりする。ココは天井が高くて結構良い響きなのだ。やはりちゃんとしたレコスタじゃない限り絶対に初期反射の音は入ってしまうので、最近では寧ろ積極的に『部屋鳴り』を利用する方向だったりする。狭い部屋の初期反射は非常に短いショートディレイ風で聞き辛いし鬱陶しいが、天井が高くて縦に長い空間だと反射がマイクに多少乗ってしまっても不思議とオケに馴染むから嫌な感じにならないのだ。ワタクシの経験から言わせていただくと、マイクの後ろ側の空間、つまり歌手にとっての正面、声を出す方向の空間が広い方が良い。コンデンサーマイクには指向性がつけられるので、後ろ側の音は拾わないと思われがちだが、実はマイクの後ろ側から回り込む小さな反響音の方がタチが悪かったりするのだ。(位相の問題もあって後で処理するのが難しい)

 しかし今日の収録は、今まで全幅の信頼を置いていた Roland OCTA-CAPTUREがトラブって大変だった。先般日本で購入した MacBookProに繋いで使用すると何と約 5分〜10分(不定期)に USB接続が切断されてしまうのだ。実際にはシステム上ではリンクしているのだが、使っていると途中で音声信号が完全に途切れてしまい、一旦 USBを抜き差ししなければ元には復帰しない…という非常に厄介な症状。これじゃ収録どころじゃないので色々と調べてみたが、どうも El-Capitan (Mac OSX 10.11)との相性の様で、自宅の Yosemite(Mac OSX 10.10)では全く問題ないし、以前ずっと使用していた MacBook AirMavericks 〜 Yosemiteだったが全く問題なかったのだ。しかし先日この MBPで使った時ちょっと動作が怪しかったので、念のため昨夜一応ドライバを最新版に入れ替えたのだが、それでもやっぱりダメだった。結局同様に不定期に音声信号が切れてしまう。いやぁ…コレには参りました。結局、一旦帰宅して XR18を持ってきて差し替えた。
 しっかし最近皮肉なほどに XR18の使用頻度が増えている。これのマイクプリ、どうやら本当に midasの設計みたいで(B社製品を褒めるのは悔しいけど)結構良いのですよ、PAのみならず『録り』でもフツーに使えちゃうくらい。。。何なんだろうこの複雑な心境(苦笑)

 さて、実際の収録は朝の 9時過ぎから準備して 10時からレコーディング開始。最初に歌ってくれたのは最近一緒にバンド演ってる Gayaちゃん。上海で日本人ボーカリストを探すのは結構大変なのだが、幸いな事にバンド仲間が居るのでとても助かっている。

 彼女は今日も(日曜なのに)仕事で、午後から出社しなければならないらしく急遽午前中の収録となってしまったのだが、難曲(今回のワタクシの楽曲は某ゲーム用なので世界観がガッチリ決まっていて非常に難しいのだ)をそつなくこなしてくれた。いやぁ…忙しい中おつきあい頂いてホント感謝感謝である。
 そして午後 2時からは歌姫 Amiちゃん。彼女には何度かお仕事を頼んでいるし結構長い付き合いなので言いたい事をそのまま言えるから良いのだが、とは言え今回の収録は結構大変だった。でもワタクシの『無理難題ばかり言うスパルタディレクション!?』にもシッカリ応えてくれて感謝!終了した頃にはスッカリ陽が暮れていた。

 今回は仮歌なので一人二役してもらったため、計4人分の収録だったので非常に大変だったが、御陰さまでとても楽しいテイクが録れた。なんだか某『ももクロ』みたいな曲になってきた(笑)乞うご期待!!
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