日曜日、上海は晴れ、気温は 33度。非常にクソ暑い一日だった。
老体に鞭打って朝 6時に起床し、朝 7時に家を出て浦东の花木路 x 东绣路にあるカフェ开心果に向かう。本日は午前11時から行われる『ドルチェ・ファミリーコンサート』のPAなのだ。午前 9時半からリハが始まるので 8時からセッティングである。
非常にバタバタであっという間に客入れ。客入れ時間になってようやく写真を撮る余裕ができた。本日のステージはこんな感じ。
ビブラフォンがあるので PA的にはチョット工夫が必要。
ビブラフォンはご覧の通り、要するに『鉄琴』なので集音するべき対象が左右に結構広い。故に、指向性の有るダイナミックマイクだと結構マイクを離さないと全ての音を拾えないのだが、離してしまうと楽器自体がそれほど音量が無い楽器なので直ぐにハウリングを起こすのだ。毎回綺麗に鳴らすのが結構大変な楽器の一つである。
しかし今日は自前の Sax用のワイヤレスピンマイク(PGA98H)をビブラフォンのやや下側の音階の使っていない響音パイプ（「シ」と「ド」の間の半音部分のビブラート用の回転フィンが付いて居ない場所）に下から反対向きに取り付けて（卓側で位相をひっくり返して）そこから短いグースネックをやや中心に向けて中低域を狙ってセットしてみた。中心に近い部分にセットするとサスティンペダルの振動まで拾ってゴトゴトとノイズが乗るので下側にオフセットしたのだ。すると必然的に上の音階が薄くなるので、上の音階はトップから SM57で補完。上の方は 2KHzくらいに倍音成分が溜まっているのでローカットしちゃっても影響が少ないから比較的拾いやすい。これがまた上手く行ってスゲー綺麗に拾えて感動。何より低音が豊かだし音量をそこそこ上げてもハウらないじゃないか。ヲレってスゲー（笑）
そして本日はお客様が多いので、とうとう最後の一つのテーブルまで奪われてしまい床に直置きである。あ〜あ（涙）ま、でも iPadコントロールだからこそできる、この柔軟性（笑）
ワイヤレスの受信機だけは床置きという訳には行かないので（高い位置じゃ無いと電波が飛ばないので）メインスピーカーの上にセット。我ながら賢い。
そして迎えた本番。予備用のPCやルーターは、機材を入れる箱の上に乗せて対応。
相変わらず素晴らしい歌声で感動。やはりちゃんと声楽を習って来た方は発声方法が全然違う。非常に通る素敵な歌声だ。イベントはお子様参加型なのでとても微笑ましくて素敵なライブだった。
終了後は、慌てて機材をバラして片付けタクシーに飛び乗って今度は浦西のLL Barに向かう。しかし途中の南浦大桥で渋滞にハマる（涙）日曜日のお昼時はマイカーが多い。
でも朝からずっと立ちっぱなしで足が疲れて居たので、のんびり出来てちょうど良かった。窓の外には背の高いビル達の姿が遠くに見えた。
到着後は夜の出演の為にひたすらセッティングである。今日はココ、LL Barにて前田先生のSax教室の発表会があり、それのハコバンというか生徒さんのバックバンドとしてドラムを叩く事になっているのだ。本日のワタクシのセッティング。音量を抑える為にシンバル類もカナリ低めにセット。
キーボードは Dolocyさん。ポップス曲も有るためピアノとシンセ 2台セット。
ギターのTomofumi君も今日はアコギじゃなくてエレキギターにて対応。
ベースは T内さん。
午後 4時からリハーサル開始、ランスルーというかゲネプロっぽく全部の出演者が全ての楽曲を演奏。こちらも譜面からひと時も目が離せない中々ハードな現場だった。
そして本番スタート。生徒さんは若干緊張気味。
今日はバックバンドゆえ音量抑えめで叩く。スプラッシュはイツモ使ってる SABIANの 10inchチャイナスプラッシュでは無く、一般的なZildjianの 8inchスプラッシュを久々にセット。
このスプラッシュはもう30年近く使っているが今でもフツーに使える。構造が単純な楽器は長持ちするね。
約２時間に渡る演奏会の最後は出演者全員でビートルズメドレー。Saxが 9人も並ぶと壮観！
午後８時過ぎ、全13曲全て無事に演奏終了。いやぁ…リハから入れると 4時間くらいずっと叩きっぱなしだったので非常に疲れた。食事もとれなかったので終了後は皆で食事！…と言いたいところなのだが、この後に『講師演奏』が残っているのでココからまた 30分くらい演奏が続く。
最後は疲労から徐々にナチュラルハイになってきて、ラストの Spainなんか非常に楽しくド派手に叩いてしまった。楽しかった〜。
全て終了後にようやく講師陣は食事＆飲みに入る。終了したのは午前 0時半。ココから昼の PA荷物と全てのドラム楽器類を持ってイツモの店まで運んで午前 1時過ぎにようやく本日のワタクシ的ミッションは終了。
いやはや。3日連続ライブ（＆毎日ダブルで別業務有り）ゆえ肉体的には流石にコタえたけど、気持ち的には学生時代に戻ったみたいでとても楽しかった。
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