中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

福到了

 火曜日、上海は曇り、夜になって少し雨、気温は 7度で相変わらず寒い一日。

 最近ウチの息子が旧正月前の冬休みに入ってしまったため学校は休みで朝から家に居るのだが、ちょっとワケあって今日は昼食くらいまでワタクシが所謂『子守り』をしなければならなかったりして、何だか午前中から調子が狂ってしまう一日だった。

 中国では日本と違って、何よりも『家庭』が最優先されるため、家の事情で『仕事』の方を融通させなければならない事が多々有るのだ。日本に居たら有り得ないハナシだが、中国ではコレが当たり前なのですよ。。。ウチは国際結婚ゆえ、結婚当初は『仕事が二の次』という考え方に対してカナリ当惑したが、サスガに結婚してから 10年も経つと、コレが当たり前…というか、寧ろ『実はコッチの方が正しいんじゃ無いかな?』とすら思う様になってしまった。

 いや別にどっちが良いとか悪いとかを語ろうとしているワケではない。かくいうワタクシも 30代〜40代の頃は絵に描いた様な『仕事の虫』だったし、全てを犠牲にして(健康までも)『仕事が中心』の生活をしていたので…。でもね、最近ワタクシ歳をとってきたせいか、我々人間は『何の為に』生きてるのかな?という事をオオマジメに考える事が多いのだ。
 確かに『仕事』はとてもダイジですよ! でも仕事をするために家庭やらプライベートを犠牲にする…というのはどうも本末転倒な気がして来ちゃったんだなコレが。 生活をする事、すなわち『健康的に楽しく生きる』事。人生って実はコレがメインじゃない? 生きる為にはお金が必要だから、お金を作るためには仕事をしなければならない。故に仕事をする。

 但し、モチロンお金のため『だけ』に、イヤイヤ仕事をするのはチョット違うよね。自分が『出来る事』や『やりたい事』をベースに『野望』やら『野心』やら、名誉やら地位やら名声やらの『欲』?みたいなゴッチャになった感情を添加して、それらを引っくるめて『やりがい』として、自分の人生にて『ヒト様の役に立つ事を成し遂げたい』という信念に基づいて遂行される有意な役務に対して、それを喜ばしく思うお客様が対価としてお金を払う…という仕組み。 コレがビジネスの基本部分なのかな?とワタクシは勝手に解釈(曲解?)しているワケだが、でも、これらは『自発的』であって初めて効能を発揮する…というか、ビジネスになり得る気がするのよね。

 これを(仮に間接的に…でも)会社側が『忠誠心』という名の『自己犠牲』を強制したり強要したりしちゃマズいんじゃないかな?なんて思うワケだ。「やりなさい」と言われたからやってます、というヒトだらけのサービスには全く魅力を感じない(少なくともワタクシは)

 日本を結構長く離れてみて、ワタクシがあくまで『個人的に』感じる事なんだけど、日本人は何よりも『ヒト様に(絶対に)迷惑をかけてはイケナイ』という大前提(常識?)による『使命感』が強く、コレに過剰に反応しちゃってるんじゃないかなぁ?…なんて思うワケだ。空気読みすぎ?みたいな(笑)

 ゆえに仕事に対しても『過剰な使命感』というのを全社員が(全国民が!?)半ば無意識に『強制』されている気がするのだ。だから『過剰な忠誠心』を会社側が求めてる(あるいはそういう雰囲気が出てしまっている)んじゃないかなぁ? 責任感の押し売り?っぽく「こんなに上司が頑張ってるのに君は帰るのかね?」「彼に迷惑をかけても良いの?ちょっと無責任じゃない?」みたいな無言の圧力?的な。。。

 会社に対する忠誠心って何だろうね? もし『その仕事に少しでもやり甲斐を感じてる』ヒトなら、その仕事を離れないし裏切らないし、中途半端でテキトーな仕事もしない気がするんだけど。。。。 つまり、やり甲斐を感じていないヒトを縛っておく為の体の良い上品な『足枷』みたいな物なのかなぁ?

 なぁんて結構酷い事をサラっと書いてますな(笑) ちょっと酔ってます。あくまで老人の戯言ですので気を悪くされた方はごめんなさい。他意はないです。ご容赦下さいませ。モチロン『ヤル気の無いヒト』も束ねて纏めて推進しなければならない組織や企業も有るものね。それこそ『仕方無く』(苦笑)

 えーっと、何だっけ? あ、そうだ。要するに平たく言うと、『午前中は会社をサボって子供の面倒みましたよ』って事が書きたかっただけです(笑)ウチの会社は中国ローカル企業なので、良い意味でとても大らかで、家庭の事情はちゃんとその旨を伝えれば処理できる(フォローさえ出来てれば問題無い)ので、そういう意味ではホント良い会社だと思う。

 そんなワケで午後から出社、仕事はフツーにデスクワーク。夕方頃にお腹が空いたので例によって外卖したのだが、今日は普段使った事のないヘルシー系のお店にしたら手書きの『逆さ福』のメッセージが貼ってあって、ちょっと感動した。以前にも書いたかもしれないが、これは『福倒了』(福という漢字が逆さまですよ、という意味)という発音が「フーダオラ」という音になるのだが、コレが『福到了』(『福来たる』という意味)の発音に似ている事から、中国では『縁起が良い言葉』として旧正月に福という漢字を逆さまにして家の玄関等に貼る習慣が有るのだ。でも、こういった手書きのメッセージは初めてだ。
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 些細な事だけどメッセージも有ってちょっと嬉しかった。
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 そして午後 8時過ぎに会社を出て、例によってガーデンホテルのジムに寄る。玄関はすっかりお正月の雰囲気である。
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 何故かココの『福』はひっくり返って無かった。イカンなぁ。まぁキャラクタービジネスのせいで(大人の事情で)逆に貼れないのかもしれない。世知辛い世の中だ。
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 そしてジムの大浴場にユッタリと浸かって温まってから帰宅。帰宅後は一人晩酌である。今日は青島ビールを飲んだ後に、南アフリカのシードルを飲んだのだが、イマイチアルコール度数が低くてジュースみたいだったので、ローヤルでドーピング。
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 無茶苦茶な味になるかな?…と思ったら、意外とイケた。
 あ〜あ・・・アル中まっしぐら。
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