中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

無名メーカーのイヤモニ

 日曜日、上海は雨のち曇り。気温は 27度。朝から結構激しい雨である。

 朝 9時起床。不思議なもので、松江の寮の方が快適なのに黄浦の自宅の方がよく眠れるのは何故だろう? 雨だから外の気圧が低いせい?かもしれないが、面白いくらい『ぐっすり』眠れるから不思議。 ひょっとすると週末はドラム叩いたりアチコチ移動したりして肉体が疲れているからカモしれないな。松江の寮に居ると実質的に寮と会社の 10分間しか歩かないからね。運動の『う』の字も全くしていない。こりゃ快適な睡眠のためにも少しは平日運動しないとヤバいかもしれない。

 午前中は家の掃除やら何やらであっという間に過ぎ去り、午後イチからはドラムレッスン講師のために LL Barに向かった。
 LL Barは、本来なら先月末に閉店になる予定だったのだが大家の気まぐれで延長営業できる様になったらしく、とりあえず暫くはココでレッスンも続けられる事になったので良かった。
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 ココに置いてあるワタクシのドラムセット一号機は、先月までの怒涛のライブ月間で、先月はほぼ毎日?練習やらライブやらで長時間使われていたらしく、18インチのクラッシュシンバルがまた割れていた。
 ヘッド(皮)も結構かわいそうな感じに傷んでいたが、本来ヘッドは閉店後に次のレッスン場所で全部張り替える予定だったので、とりあえず全て延期?って感じである。まだまだ派手に使うだろうからねw ココが存続する限り頑張ってもらわなきゃ(笑)
 ドラムセットというのは自動車と同じで、金属パーツ類は『使わない』方が早く傷む(ダメになるのが早い)ので、定期的に使ってあげた方が良いのだよ。人の手の脂っていうのはどんなメンテナンスオイルよりも良いとワタクシは思っている。もちろんシンバル類やドラムヘッド(皮)は、使えば使うだけ傷むけど、交換可能なパーツはどんだけ傷んでも元に戻るからね。でもスタンドやリム等の金属パーツ類は錆びると元には戻らない。そう言う意味でもココで皆に使ってもらった方が良いのだよ。

 レッスンは 1コマ 1名で Akiちゃんのみ。先月の怒涛のライブ月間で暫くレッスンできなかったので、今日は復習が中心。
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 終了後は一旦帰宅して、ちょっと休憩した後は、雨も止んだので楽器類を全て持って 11号線『云锦路』にあるレコーディングスタジオ『Random House』に向かった。18時から、もう一つのバンド『恶魔工人-Akuei』のリハが有るのだ。両方とも中国人のワカモノ達と演ってるバンドではあるが、昨日のバンドとは正反対のメジャー路線である。
 今日も大きい方の部屋だった。ココには YAMAHAのレコーディングカスタムが置いてある。iPhoneのワイドレンズで撮るとカナリ近づいても全部映るから面白い。
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 今日は全てのタムにマイクが立っていて、イヤモニでフルモニタできる様になっていた。
 新曲の文化部申請用のビデオ資料を撮る事になっていたので、今日はエフェクトシンバル類も持って来てちゃんとセッティング。雨が止んで良かったよホント。
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 最近、スネアのケースにツインペダルとシンバルアタッチメント 2本とスプラッシュ 2枚、そして 16インチの Chinaを 1枚だけ詰めて移動している(スネアは持って行かないw) そうするとワタクシのスネアケースには車輪が付いているのでメッチャ楽なのだよ。今まではツインペダルのケースとシンバルケースとディパックの 3つ持って移動しなければならなかったが(しかも全部フツーのバッグ型のケースなので、車輪がついて無いからクソ重いのに手持ちなのだ)でもこのケースを使えば、22インチの Chinaシンバルだけ諦めれば、車輪付きのケースに全部入っちゃうから超楽ちんなワケ。早くこうすれば良かったw

 今日は全員イヤモニで、独立回線が必要なのでイツモのゼンハイザーだけじゃ足りないから、追加の新アイテムが増えていた。コレ多分中国ローカルメーカーのイヤモニ。『Raxikol』?初めて見るメーカーだ。
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 ベルトパックはこんな感じ。PSM1000と同様にダブルアンテナのダイバシティらしい。
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 暫く使ってみたのだが、ステレオチャンネルで S/Nも音質もそこそこ悪くないし、アチコチ歩き回っても全然切れないので電波周りはホント素晴らしいとは思うが、何が気に入らない?って、キョーレツにコンプがかかるのが困り者。ウーンこりゃイマイチだなぁ。歪みを抑えるのは確かに大事だけど、ダイナミックレンジが狭いと演奏の幅も狭くなる。デジタルコンプというかリミッターなんだろうけど、こういう処理しちゃうと『本来小さい音で鳴るべき』SEQ等がデカく聞こえたり、逆にギターソロ等でギタリストがペダル踏んでも音が前に出てこなかったりするのよね。あと何が困るってクリックが聞こえない。卓側でクリック上げてもリミッターに引っかかって音が全然前に来ないのよ(泣)リミッターがかからないくらいまで卓側を下げると、ベルトパックの音量を最大にしても小さすぎて聞こえない…という。中々難儀だ。

 オーディオ屋さんが考える『良い音』と、出演者が考える『良い音』は全然違うのだよ…。出演者的には音が多少歪んでもデカい音はちゃんとデカく聞こえる事が重要だったりするんだけど、中国ローカルメーカーはまだまだそこまで気が回らないのかもしれないなぁ。あるいは TV現場や大型ステージ等で MCさんが使うカンペ的な用途だったらこっちの方が便利なので(特に中国語は音量が上がると何言ってるのかサッパリわからなくなるからね。現場で使うトランシーバーとか最悪だしw)そういう意味では、本来コレはそういう用途で作られたモノなのかもしれないな。
 何れにせよ、やはりオブジェクト指向?じゃないけど、道具は『目的ありき』で作られるべきだ…といのを再認識した良い機会だった。

 さて! 明日は端午节の祝日!中国はお休みである! Yeahっ! ノンビリするぜっ!とw
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