中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

アンビリカルケーブル

 土曜日、広州は曇り、気温は 13度。

 朝 7時半に自然起床。昨夜は 2時過ぎに寝たのでもう少し寝ていたかったが、一度目覚めてしまうと中々眠れない老人性早起き症。

 フツーに起きて、とりあえずイツモの様にコーヒーを淹れて食パン焼いてノンビリと食べ、その後は部屋中の洗えるものを全部洗濯機に入れて回す。
 そしてザッと全ての部屋に掃除機をかけ、作業部屋に戻って一息。好きな音楽を結構大きめな音量でかけながら適当にネットを見てたら、ここ広州だけじゃなくて全中国で感染者が激増しているらしい。上海に住む友達のブログを見ても、上海でも殆ど似たような状況っぽくて、こりゃもうホント逃げ場がないわなぁ…あとはホント運任せだ。

 広州には『朴朴』という『スーパー限定の出前』みたいなサービスがあり、要するに近所のスーパーから30分くらいで生活用品やら食品やら飲料を届けてくれる非常に便利なサービスが広東省限定で有るのだが、今朝も毎週恒例?スライスチーズとコロナビール 6本とその他細々したお菓子なんかをオーダーしたら、今日は何故か自動的に『14時以降配送』に変更されてしまった。
 一昨日くらいに「多くの配送員が感染しちゃって、出前全滅だよ!」と自宅隔離中の同僚が言っていたが、まさにこの事だったのかぁ。うーむ。ま、遅くても届けてくれるなら別に良いか。

 しかし、問題は昼食である。とりあえず昼食だけは先に頼んでおこうと思って、饿了么で結構早めにオーダーを出してみた。

 すると、饿了么に関してはフツーに約 1時間くらいで届いた。たまたま運が良かっただけ?かもしれんが。
 本日はカニみそ風味?チャーシューぶっかけご飯である。カニみそというより卵だったw 卵風味なだけで、人工的な「なにか」かもしれんが結構美味しかったのでヨシとしよう!

 食後に片付けをしていたら、またピンポンが鳴ったので何かと思ったら、先週末に出張用にポチっと購入したノートPCだった。なぜこんなに時間がかかったか?というと BTOオプションで色々特別オーダーしたからである。Lenovo製、つまり旧 IBM製だな。色々と調べまくって、コレが全ての条件を満たし且つ双12フェアの中でも最も安価で購入できるマシンだったのだ。
 ノートのくせに Core i9-12900(14コア20スレッド) + Nvidia GeForce RTX-3070ti + SSD 2T + 32G RAM, という鬼マシンである。

 とりあえず開封の儀。カタログ値から想像していた重さよりもずっと軽く感じたので少し嬉しくなった。なぁに表面も中々格好良いじゃないか。

 背面には左右 2カ所にジェットエンジンの吹き出し候みたいな排気口が付いてる(苦笑)どんだけ?

 コレ、16インチの 16:10という比率の変則ディスプレイを積んでいるのだが、15インチの MacBook Proと並べても大きさはそれほど変わらない。(横幅は殆ど一緒だった)

 重さはさすがに重いが、それでも 1.5倍?程度だ。厚さはそれなりに有るが、一昔前の Windowsノートに比べればずっとスマートである。そもそも MacBook Proと比べちゃイケナイ。

 思わず「全然『有り』じゃん!フツーにディパックに入れて持ち運べるよ。ツインペダルよりずっと軽いモン」と口に出してしまった。比べる対象が違い過ぎるがw

 しかし電源を入れる前にまず電源アダプタの巨大さに失笑。何じゃこりゃ?

 ご覧の通り、フルサイズのキーボードの上下幅くらいある。しかも『重い!』今まで、こんなにデカくて重たい電源アダプタは見たことがない。どうやら 300W(アウトプットは 20Vで 15A)も出るらしい。15Aってエアコンかよ!って感じである。恐ろしや。先に小型の電源アダプタ買っておいて良かったわ。

 早速電源を入れて色々とWindows11の初期設定を行った後は、とりあえずCPUの種類と速度&メモリの大きさ&グラボの性能を一通りチェックする。
 まぁ一応メーカー品(腐ってもレノボ製)なので、偽物だったり嘘の製品を送り付けてきたりはしないだろうが、BTOなので他の人がオーダーしたマシンと入れ替わってる可能性もあるしね。基本的に出荷チェックはツールでしかしていない筈なので、ちゃんとマトモに『そのスペックで動くか』確認が必要。てなわけで一通りベンチマークツールを入れてテストを行ってみた。

 結果はまぁ(当たり前だが)全く問題なかった。さすがに先般作ったデスクトップマシンの方が CPU性能が段違いに高かったが、グラボはノートの方が上だった。
 CPUは DTマシンが 13世代の Core i9-13900で、ノートは 12世代の Core i9-12900なのに、何故か 1.5~2倍近くも性能差があったのが少々解せないが、グラボの性能はデスクトップを上回るスコアを出した(DTはRTX-3070の無印で、ノートは RTX-3070 ti である)

 何はともあれ、初期不良チェックが全部済んだので、次は本番のApp類のインストールである。しかしその前にまずこの中文版OSを何とかしたい所だ。

 買う際にちゃんと『中文OS』と書いてあったので予め知ってはいたのだが「こんな OSなんて基本的に全世界共通なんだから、きっと内部設定で変えられるべ」と思って色々と設定変更をやってみたのだが、どうやらこれ、マジで中国限定リリースの『専用OS』っぽい。あちゃ~。まずこっから躓いたかぃ!(笑)

 うーむ、一応中国語は判るので別にコレでも良いのだが、細かい設定部分になるとサスガに長い中文メニューから一々探すのは面倒なので、できれば日本語か英語メニューが良いなぁ。…てなワケで「せっかくだから 1から日本語版OSをクリーンインストールでもするかのぃ…」と思い立ち、とりあえずこのマシンにプリインストールされている正規版 Windows11のプロダクトキーを入手する事から始める。

 最近は OSのライセンスは殆ど全て Microsoftアカウントに紐付けされるらしく、プリインストールのプロダクトキーはどこにも書いていないのだよ。なので、色々とネットで調べてみた所、どうやらコマンドプロンプトから魔法の呪文を打ち込んで抜き出すしかないらしい。

 てなわけで、コードは無事に入手できたので、日本語版のOSでクリーンインストールをしようと、先般デスクトップマシンをインストールする際に使ったブータブル USBメモリが有ったので、それを挿して起動してみた。

 お~!ちゃんとフツーに起動するじゃないかw

 そしてフツーにインストールを進めていくと、プロダクトキーを入れる画面になり、さっき抽出したキーを入れてみると。。。

 え~~~~!ダメなの!? どうやらこれ、メーカーへのプリインストール専用のキーらしい。つまり、他の製品版OSでは使えないキーの様だ。
 なるほどね。。。ま、そりゃそうか。きっと色々と制限をつけてメーカーにOEM供給しているのだろう。じゃなきゃ中国でコレだけ安くオフィシャルにプリインストールできるワケ無いものね。
 ちょっと暫く色々と考えて、「せっかく正規ライセンスなんだし、コレ有るのに更にOSを新規購入するのもアフォらしいよなぁ…」という結論に達した。なぁにOSの機能なんて一度設定してしまえばそんなにしょっちゅう変更する部分は殆ど無いからね。実際に多用するアプリケーションは、内部でメニューを英語や日本語に変更できるから、OSだけ中国語でも別にいっか!という結論に達し、このまま使う事に決めた。

 さて!次はゴミの排除である。
 どの国のマシンも同じだが、自作でもしない限り、非常に多くの不要で下らないゴミAppがプリインストールされて来るものだが、このLenovoはそういう意味では比較的マナーが良くて好感が持てる。不要なゴミAppは殆ど入っていなかったのだ。
 とは言え『皆無』ではないので、片っ端から不要なAppをアンインストールしていく。必要なものまで消してしまうと大変な事になるので慎重に作業。コレだけで 1時間くらいかかった。

 そして綺麗に「まっさら」な状態になったので、まずは仕事で使う開発環境を一気にセッティングする前にクールブートするために一度電源を落とす。

 フト思い立って、配線類を全部外し、普段通勤に使ってるカバン(ディパック)に入れて重さを測ってみた。背負ってしまうと MacBook Proと殆ど変わりないじゃないか! これなら全然イケるわ。良かった良かった。
 あとは電源アダプタだな。。。と、元の机に戻しつつ電源プラグを繋ごうとして、ACアダプタの挿し口が USB-Cじゃない事に気付いて一瞬青くなる。「えーまじ!? これまさか専用アダプタしか繋がらないの?」

 嗚呼…一番最初に繋いだ時は、ちょっと考え事をしていたので疑問に思わなかったのだよ。なんてこったい。

 とりあえずボディのアチコチを見まわして USB-Cの充電口を探してみたら、ちゃんと USB-PDの絵が描いてあるポートが有ったので、まずそこに先般購入した小型の電源アダプタを繋いでみた。するとフツーに充電ランプが点灯して、マシンも使えるじゃないか!あはは。なぁんだ。そういう事? とりあえず一安心。

 し・か・し! フツーにこの小さいアダプタで使ってると、どうもモッサリとして速度が出ない事に気付き、色々実験してみた所、なんと!この USB-Cの PD電源から電源を供給すると、CPUにクロックの制限がかかる様だ。まぁ別にそんな事はドーデモ良いのだが、とにかく驚いたのは。。。。なんと!グラボが一切動かない事!!!! 自動的に CPU内蔵 GPU以外は使えなくなる仕様らしい。まじか~!!!!まさかそういう落とし穴があったとは(爆笑)

 いやいや、よく良く考えてみたら当たり前である。そもそもグラボって異常に電気喰うんだよ。 何より自分だって先日、デスクトップマシンの PSU(電源ユニット)を一つ飛ばしてるじゃないか。もう忘れちゃったの?って感じである。我ながら学習しないヲトコで泣けてくるぜぃ。

 コレ、バッテリー駆動時も同じ仕様らしい。なるほどねぇ…Nvidiaのグラボをバッテリーで動かす事自体ナンセンスって事ですな。いやはや良く考えられてるわ。もしバッテリーでこのグラボを動かそうとすると、多分 10分もモタずにバッテリーが無くなっちゃうのだろう。アンビリカルケーブルを外したエヴァンゲリオンみたいなものだw

 まぁ仕方ない。出張時はあの巨大な電源アダプタを持ち歩かなきゃイケナイのかぁ…と思うとサスガに凹むが、さっきタオバオでみたら 200元以下で買えるっぽいので、上海の家と日本の実家にそれぞれ置いておこうかな。そしたらコレは持ち歩かなくて済むしね。ま「おいおい」だな。この辺は。

 気付いたら 19時を回っていたので例によって饿了么で出前を取ってみたのだが、オーダーして5分くらいすると自動的にお金が戻ってきてしまった。どうやら配送員が手配できないので自動的にキャンセルされたらしい。しかも 2軒目に別の店を頼んでも同じ対応だったので、諦めてカップラーメン+パン+シーチキンで済ませる事にしたw

 なんかカナリ美味いし、お腹一杯になったので大満足である。あはは。ビバ!ヒッキー! っつーか明らかに炭水化物摂り過ぎ!デブまっしぐら!

 そして食後はいよいよメインの作業である。仕事用の開発環境一式のインストールを深夜まで。さすがに丸一日小さい字を見ていたのでエラく疲れた。
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