中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

イベント成功

 土曜日である。本日は某イベントの本番ゆえ、朝6時半に起きて準備し、8時前には会場入りする。
 仕込みは昨夜行ったので朝は簡単な機材チェックのみ。今日は某映像作品の上映会をこの浅水湾の小ホール(q-house)で行うのだ。ウチの会社では音楽イベントは良く行うのだが、本格的な高解像度映像の仕事は初めてなので色々と緊張した。
 写真は本日のワタクシの現場。デジタルスイッチャーと PC2台(Mac & Win)と SONY製 BDプレイヤー(民生機)、そして最後に PS3である。

 え?何故に PS3?一体何ヤラカスんだか?って感じに見えるカモしれないが、実は色々と実験を重ねた結果、PS3はブルーレイビデオのプレイヤーとしてカナリ優秀だという事に気付いたのだ。スペックはともかく、サスガにゲーマー向け仕様に作られているせいか長時間の連続使用に対して抜群の安定感がある。
 逆に言うと高密度(高ビットレート)ビデオのリアルタイムデコードをPC上のソフトウェアで行う場合の脆さったら無い。そもそも 1ファイル 30Gbyteのファイルをストリーミングで2時間も読ませ続けるのは精神衛生上宜しくない。やはり専用のチップでハードウェア上で行わせた方が絶対的な安定感がある。これもココ数週間で色々実験して判った結論の一つだな。

 最初の客入れが午前 9半、長丁場の始まりだ。良い感じに満席。

 そして10時ジャストに 1幕目が開演。今まで散々準備してきて、念には念を重ねてるし、同時にバックアップも走らせているので大抵の事は対処できるが、…とは言え何が起こるか判らないのが本番。とにかくトラブらない事を祈りつつ手に汗握る 2時間が過ぎる。

 今回の主役と言っても過言では無いのが、この業務用デジタルスイッチャー。今回この企画を行うに当たり300inchの巨大スクリーンやプロジェクター等、業務用映像機器周りは全て AVCさんに依頼しているのだが、この機器は Full-HDの画像サイズを、デジタルのまま全く劣化させずにリアルタイムにクロスフェード(色々なエフェクトをかけながら)スイッチングできるのだ。凄い。感動した。当たり前だがスイッチャーなので、裏のどの回線の内容もメインの表示とは別に、手元のディスプレイでモニタできるから便利。まるで DJマシンみたいに頭出しができるので面白い。

 そして 2種類の高密度映像を合わせて約 2時間ほど放映した後に、日本からいらっしゃった本映像作品の出演者の一人でもある某ラジオ局のプロデューサーさんの舞台挨拶が行われた。(諸々権利の関係もあるので、お顔が見えない様に白飛びさせた写真で雰囲気だけでも)

 拍手喝采にて無事に1幕目終了。いやぁ…トラブらなくて一安心である。

 しかし、今日はコレが全部で4幕(10:00〜12:00、13:00〜15:00、16:00〜18:00、19:00〜21:00)もあるのだ。今回、映像作品のロケーターコントロールのみならず、客電をはじめ調光卓までも私自身がコントロールするので一瞬も気が抜けない。サスガに全部終了した 21:00には燃えカスみたいになっていた(苦笑)

 でもイベント自体は事故無く無事終了。ご来場されたお客様の反応も Weibo等で確認すると上々で皆満足して帰って下さったので良かった。何より 200席x 4幕が全て満席だった事に加え、準備したグッズも完売…と、ふたを開ければ実に良い結果。良かった良かった。


 機材をバラして纏めた後は打ち上げに参加。金茂大厦のてっぺんにあるバーでユックリお酒。地上からの距離が物理的に高い場所にあるバーは、気圧の関係か!?酔い安い気がしないでもないが、イベント成功後のお酒は超美味しい!



 いやぁ…タイヘンだったけど、良い経験になった。ライブハウス規模でも十分ハイクオリティの映像作品の上映会が可能である事を実感。コレ、手応えと可能性を感じる。経験が自信に繋がった夜だった。
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