中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

Blue Cat's Audioはカナリ良いかも

 土曜日、広州は曇り、気温は 31度。相変わらずパッとしない天気。

 朝 7時に自然起床。昨夜結構早めに寝たので久々に連続して 8時間くらい眠れたらしい。いやぁ…チョット気分が良い。

 イツモと同じ朝食の後、朝から全部の部屋を軽く掃除して、直ぐに作業部屋に籠ってオシゴトである。なにせやらなきゃイケナイ事がタマってるのだよ。全然終わらん。笑える。
 あっという間にお昼になってしまったので、ワンタンと餃子を出前。

 届いたのは良いが味がメッチャ薄くてびっくり。でもウチにはちゃんと醤油と酢があるのだよ。ふふふ。

 別に威張る程の物じゃない。誰の家にも有るっつーの。

 午後は、ちょっとボイス編集のツール類を見直そうと、色々と試す事に。これから年末にかけて最終調整の時期に突入するのだが、ワタクシは国慶節から後ろはなるべく多く上海や日本に帰る気満々なので、どこに居ても『全く同じ環境で』作業を続行できる様にしたいのだよ。

 今、とても困ってるのは SoundForgeの『プラグインチェイン』の保存内容が『他の PCで読み込めない!』事である。コレほんと『へっぽこ』な仕様で、なんと!レジストリに記録されるマシン毎に異なる、この様なユニークな文字列の羅列を引っ張って来て、それを元に \Users\AppData\Roaming\MAGIX\FX Packages\ の下に保存するっぽいのだよ。何でこんな仕様にしたのか甚だ謎!(怒)

 お陰様で、複数のマシンで同じプラグインチェインが使えない。。。という…。 例えば会社の PCの同じ保存場所に、自宅の同じファイルをフォルダごと copyしてみても、全く読み込めないのだよ。 ホント腹立つわ~。
 もちろんプラグイン単発のパラメーターは記憶できるが、一々全部読み込んで再度保存する?とかやるなら、コレじゃ 1から作り直すのと同じじゃん?
 基本的に声優さんの音声編集なんて『EQ→ディエッサー→コンプ→(リバーブ等のエフェクト)→リミッター』と、最低でも 2つ、多い時は 6つくらいプラグインを挟むのは当然である。 それを一々全てのマシンで再設定をしなおすほど暇じゃないのだよ。 何のためのバッチ処理だか!? 意味不明だ。

 今はまだ十数個だから良いけど、最終的には 1言語のみで 100キャラ以上、つまり設定が 200以上になるワケさ。 ワード数で言えば 1言語で 10,000ワードを超えているので、複数のプラグインチェインを使ってバッチ処理を行い、ある程度一気に流せなければ、全く仕事にならないわけさ。。。

 てなワケで、今までは自宅 PCと会社 PCとの同期を毎回手動でやっていたが、さすがに埒が明かないので、プラグインチェイン機能を一つのプラグインとして行えるプラグイン(エフェクトラックみたいなものだな)を調査し始めた。SoundForgeは『一つのVSTプラグインの設定』に限って言えば、綺麗に保存~インポートできるのが判っているので、Forgeに内蔵されているプラグインチェインの機能は使わずに、ラッピング・プラグイン(『1つの』プラグインの中に複数のプラグインを纏めて管理できるプラグイン)を使う検討を始めたワケさ。

 まずは既に持っていた Excite Audio社が出している『KSHMR Chain』というプラグイン。これは実はワタクシがまだ Macをメインに使っていた頃に買ったもので、AAXプラグインの中に AUや VSTプラグインを挟める便利プラグインである。つまりProTools上でAUプラグインを使うために買ったものだなw

 しかし、これはプラグイン 1つならマトモに動くのだが、2つ目のプラグインを挟むと何故か SoundForgeがフリーズしてしまう。。。という結果に。故にNG。

 次に試したのは、「いっその事 Wavesオンリーにすれば良っか!」と割り切った発想から、Waves社の『Studio Rack』を DLして試してみた。

 これは、どうやら内部的には普通に動作しているっぽいのだが、何故か個々のプラグインウィンドウを開こうとすると、一瞬だけ開いて直ぐに閉じてしまうのだよ。つまりエディットが全くできないワケ。これじゃ意味ないじゃん?。。。というワケでコレもNG。

 そして最後に試したのが Blue Cat's Audio社の『PatchWork』という App。

 demo版が無料で落とせたので色々実験してみたところ、コレが実に多機能で、しかも SoundForgeでも『カンペキに』動作するじゃないか!!!!!
 すげ~~~~~、しかもどうやら内部でマルチスレッドで動いてるらしく、処理もメッチャ軽い。 SoundForgeのプラグインチェインは、ライセンス物を直列に数珠繋ぎにすると、バッチ処理中も一々 iLokや Wavesの USBライセンスキーを読みに行くっぽくて、1ファイル毎に数秒かかっていたのだが、コレは最初の一発だけ通れば後はガンガン処理してくれるのでメッチャ速い。

 さすがに demo版なので 5ファイルくらい処理したら止まってしまったが、処理済みのファイルを確認した所全く問題なかった。 そして、何より『環境が簡単に共有出来る事』が今回の最たる目的なので、それも実験する事に。
 まずこの PCで設定した複数プラグインを含むデータを『ユーザープリセット』ファイルとして保存して、ノートPCの方にコピーして、ノート側の SounForgeで開いてみたら。。。。
 おおおお!フツーに開けて、且つちゃんとバッチ処理も出来るじゃないか!!!嬉しすぎる。マジちょー嬉しい。

 早速お金を払って購入したのは言うまでもない。今までの苦労を考えたら 99ドルなんて安いもんさ。

 まだ使い方がよく判ってなかったので、とりあえず真ん中のパラレルエリアに数珠繋ぎに 5つ程増やして並べてみたが、全く問題なくコンバートしてくれた。実に素晴らしい。

 実は左側の『Pre』エリアに上から数珠繋ぎで 4つ。そして、その次は数珠繋ぎの複数のプラグインを、まとめて並列にしてそれぞれの音量をコントロールでき、且つ最後は『Post』エリアに数珠繋ぎで縦に 4つと、なんとまぁ オビタダシイ量のプラグインを纏めて一つのプラグインとして管理できるのだよ。
 しかも、各プラグインの中で使うパラメーターだけ自分でカスタマイズして、外から弄れるツマミとして MIDIアサインできるし、何なら DAWからオートメーションまでできる…という気の利きよう!

 そして、モチロンだが、これら複数のプラグインの全てのパラメーターを纏めて、たった一つのユーザープリセットデータとして保存~読み込みできちゃうらしい。

 しかもコレ、なんと 『プラグイン音源』まで使えるのだよ! 例えば並列エリアに 4つのプラグイン音源を並べれば、一つの MIDIデータで、メーカーが異なる 4つの音源をスタックした様なプラグインを自分で作れてしまうワケさ(驚)ナニゲに感動した。いやぁ…コレ凄いわ。

 興味ある人はオフィシャルエリアに上がってる幾つかの映像を見てみて欲しい。コレ『買い』ですよ!
 → https://www.bluecataudio.com/Products/Product_PatchWork/
 ProTools上で AU(Mac)や VST(Mac/Win)が使えるだけでもカナリ嬉しいのに、この APPは単なるラッパーAppのみならず、オリジナルプラグインが幾つか内蔵されてる(しかも結構『使える』クオリティ)ので、コレだけでもお得感満載だw Logicで仮ミックスしたデータをパラアウトして ProToolsで最終mixを仕上げる?なんてシチュエーションの時も、最初からこの PatchWork上に並べておけば、Logicで使ってたチャンネルストリップのエフェクター全部を、サイドチェーン情報を含め全く同じパラメーター状態のまま丸ごと「ぷすっ」と ProTools上に並べて再現する事だって出来るワケじゃん? 色々考えたらホント夢が膨らむわ。

 コーフンして弄くり回していたら、気付けば午前 1時を回っていた。 とりあえず今日はココまで!

 明日は朝一から、今まで作ったパラメーター類をこのプラグインに集約する作業に入ろうと思う。
にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村