中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

モエレサマーフェスティバル2013開催

 いよいよ花火本番当日である。昨夜雨が降ったが朝には止んだ様で、朝9時前に現場入りした所、結構な良い天気だった。しかも風も穏やかだった。絶好の花火日和になる事間違い無し!とこの時は誰しも信じて疑わなかった。

 空を見上げたら太陽の周りに虹が出ていた。珍しい。

 午前中にサウンドチェックを済ませて、午後一からの同期確認の試験まで時間があったので、ヤミボウズに会いに行って来た。彼らはまだテントに繋がれていて自由になれずにチョット可哀想だった。


 丁度最終リハが始まる所だったので、彼らが立ち上がる姿を見る事ができた。本番は私はブースの中なので見る事が出来ないのだ。


 中々表情豊かで愛らしい。今回彼らはこのイベントで重要な役を果たすので頑張って欲しい…と思いつつ、彼らの居場所を後にした。

 そしてお昼過ぎ、関係者スタッフキーマン全員を集めて、お祓いと成功祈願を行う。

 その後は、実行委員長を囲んで最終ブリーフィング。

 天気は分単位でコロコロ変わる不安定な状態になってきた…。風も強くなり「今日は大丈夫かなぁ…」と誰しもが不安を拭えない状態が暫し続く。


 遠くの方に奇麗な虹が見えていた。つまり向こうは降ってるって事だ。。。

 各サテライトスピーカー下に置いてあるPA機器も暴雨対策が施される。

 午後4時頃、お客様も大分入りだしたが、案の定降り出した。その後は雨が降ったり止んだりの状態が続く。。。

 本番直前、夕日はとても奇麗なのだが激しい豪雨が襲ってくる。いわゆる天気雨だ。

 花火実行委員会は、非常に難しい判断を迫られる。花火屋さんも照明屋さんも音響さんも私を含めプレイヤー、アクター、全てのスタッフがオールOKとなり、花火の決行か否かの最終判断を待つ緊張した時間が続く。
 その間にタウリン補給。

 そして、天気は不安定だが風は無いので『花火は決行』という判断が下った。皆一斉にテンションが上がる。
 そこから先は火事場の騒ぎの如く、テント内は戦場の様な緊張感となり皆自分の持ち場に齧りついていた。全員で集中して一つの巨大な作品を創り出す。目に見えない心地良い緊張感に包まれてちょっと興奮に似た感覚を覚える。花火屋さん独特の男気?な空気感のせいカモしれない。
 流石に本番中は写真を撮ってる余裕は一切無かったので、残念ながら花火本番の写真は1枚も無いが(そもそも私はテントの中で3台の Macの同期状態を確認しつつ01V/96のフェーダーから一時も指を離す事ができなかったから実際の花火は見る事は出来なかった)とにかく何とか最後まで事故無くスケジュール通り全てのプログラムを終了させる事ができた。いやぁ…良かった。
 演出の途中でバケツをひっくり返した様な豪雨(横殴りの大雨)となってお客様には大変ご迷惑をおかけしてしまったが、それでも皆で一つになって(今回お客様も参加して)『物語花火』という新しいジャンルを創出できたのではないかな? 細かいミスはあったにせよ、スタッフ一同、皆本当に良くあの悪天候に耐えて頑張ったと思う。
 生憎の天気ではあったが、我々の情熱が、一人でも多くのお客様に伝わっていたら良いのだが…と願うばかりである。
 いやぁ…疲れたケド非常に良い経験だった。こんな大きなイベントに参加できた事を嬉しく思うし同時に誇りにも思う。誘って下さった関係各位と、本日ご来場頂けたお客様全員に心から感謝して止まない。
 豪雨の中、最後まで見守って下さったお客様、本当にありがとうございました。