中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

ガスった上海とPRS

 木曜日、上海は霧、気温は 10度。

 朝 6時に何の前兆もなく自動起床。ベッドの上でボーっとカレンダーを見て今日がクリスマスイブである事を知り、そろそろ今年が終わる事を実感する。

 朝はイツモのバタバタで息子を小学校まで送ってからその足で 2時間の通勤旅行。

 今日は外がガスっていて幻想的だった。車窓から見ると PM2.5みたいだが、携帯で確認したら単なる『霧』らしい。例の肺炎騒ぎ以降、中国の空気汚染はだいぶマシになったので有難い。
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 会社に到着してからは午前中はデスクワーク、午後からはスタジオワークである。

 今日はイツモと違う部屋で作業したのでなんだか新鮮。
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 この部屋には AVALONのマイクプリと最新の GENELECが有る。
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 モニタスピーカーは GENELEC 8341、これ一本 40万円近くするんだぜ?(驚)
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 この GENELEC、変な形なので正直懐疑的だったのだが、今日は比較的時間があったので時間をかけて色々なソースをジックリ聴いてみた。
 マルチドライバーの 3wayなのだがコアキシャル同軸型なので位相がカッチリしてて、聴く時の顔の位置による変化が非常に少ない。作業中は画面を見たり左を向いたり右を向いたり何気に目線を移動させる事が多いので、その際に微妙に位相は変わるからね。特にプラグインウィンドウは左右どちらかのディスプレイに表示させる事が多いので調整中は顔が傾いてる事が多いのだ。
 それに、立って部屋の中を歩き回ってもあまり音質の変化が無かったのもカナリ良い。プロデューサーやら他のゲストを呼んで、みんなで確認する事が多いので、聴く位置によって聞こえ方があまり変化しないのはとても重要。同軸ってこんなに違うんだね。今まであまり意識しなかったので新鮮な驚き。
 なるほどね、こりゃ良いわ。ウーファーが表面のバッフル板の裏側なので、多少は低域に変な周波数の乱れとか有るかな?と想像していたのだが、その辺はサスガ GENELECである。全く感じなかった。正直カナリ良い音である。若干ハイがキツい気がしたが、裏のディップスイッチで -4dBのパッドを入れたら落ち着いた。

 この部屋の Audio I/Fが、antelope社の Orion 32HDという見たことのないインターフェースで、ソフトウェアで一度ちゃんとルーティングしないとマトモに使えないので最初戸惑ったが、一度設定してしまうと後はフツーである。聞くところによるとコレもカナリ高い機材らしいのだが、ワタクシ個人的には殆ど全く有り難く無かった(苦笑)普段は Windowsマシンに接続して使ってるらしいが、個人的には複雑過ぎてイラン機能ばかり。

 暫く黙々とギターを録っていたら、入社時に申請した PRSのギターがようやく届いたので狂喜乱舞。
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 いやぁ…美しいギターだなぁ。折角なのでワタクシ個人ものの Wolfgangと並べて記念撮影。
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 暫く録音はうっちゃって、猿の様に弾きまくったのは言うまでもない。
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 このギター、ハムバッキングなのにハイがしっかり出て素晴らしい音だ。下から上までのバランスも良いし、何よりダイナミクスよる変化が素晴らしい。懐が深い…というか『奥深い』んだよなぁ。なるほどね。。。やはり良い楽器は総じて言えることだけど、縦方向(音量方向)の表現力が雲泥の差だ。楽器としての優先度は第一に『音程』次に『音色』だものね。『音量』の微妙な変化による表現力が豊かな楽器はそう簡単に作れる物では無い(まぁコレこそが『音質』そのものなんだけどw)
 いやぁ…PRS CE24、プロが選ばれるにはちゃんとそれなりの理由が有る。妙に納得。

 会社の資産だけど、コレからの作品でバリバリ弾きまくるぜぃ!素晴らしいクリスマスプレゼントだ(嬉)
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