中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

ヤマハDTX『6』シリーズ

 日曜日、広州は丸一日霧雨。気温は 20度。肌寒い一日。

 朝 9時前起床。珍しく良く眠れた!と一瞬喜んだが、そういえば昨夜寝たのは午前 2時過ぎだったので普段とあまり変わらないわ。

 カーテンを開けたら外は霧雨である。ここ一週間毎日この天気だ。ワタクシが住む部屋の窓の下には無限に広がる!? 工事現場が有るのだが、アチコチに水たまりが出来てるので少々心配になる。そう言えば工事中、水ハケが悪い場合、この水ってどこに行くんだろ? 何だかずーっと下水が完備した都会に住んでいたので素朴な疑問が浮かんでは消える。

 フト思ったのだが、こんな風に毎日ガンガン掘り下げているけど、近くには結構大きな川が流れているのだよ。下手に掘りすぎて地下水が染み出して来たら、川の水が一気に流れ込んで来ない???

 …とか何とか、コーヒー片手にベランダに繋がる居間の窓から外の景色を眺めつつ、朝っぱらから色々と下らない事を考えてしまった。

 食パンとコーヒーで軽く朝食を済ませた頃に外が騒がしくなってきたので、仕方なく降りて行って PCR検査である。雨の中皆さまご苦労様ですホント。
 微妙な霧雨だったので傘を持たない人も居たが、こんだけ並んでるので、検査を受ける頃にはすっかりズブ濡れになっていた。傘を持ってきて正解だ。

 帰宅後は今日の予定はすっかり『カラッポ』になってしまったので、またまたエレドラの前に座って色々と遊び始める。

 今回買ったヤマハの DTX6シリーズは DTXシリーズとしてはミドルクラスで、2020年の年末に発表され、去年 2021年くらいから出回り始めたた新モデルなのだが、色々な部分が実によく考えられていて前のモデルよりも色々と使い勝手も音も良くなっている。
 ワタクシは上海時代に 2016年くらいから新型肺炎が始まる 2020年くらいまで、毎週末に上海のヤマハでドラム講師として教えていた事があり、その際に DTXのフラッグシップモデルを長い事使っていたのだが、その時の不満点が結構修正されているのだ。
 何が一番変わったか?というとスタンドというかフレームである。前の機種はちょっと高さ調整しようと思ってもアチコチ緩めなきゃならなかったし、緩めると突然全部バラバラになったりして?しかもパーツが多くて結構困ったのだが、今回カナリシンプルになっている。特筆すべきは『足』だな。今までは『点』で支えていた感があるのだが、新しいシリーズは地面に対して横棒で支えるので『面』で支えてるので安定感が全然違うのだ。
 ドラムという楽器はその特性ゆえ、家庭で使う場合は振動対策として足元に絨毯や防振ゴム等を多く敷く事が想像できるが、昔のモデルは一本の足の高さが変わると全体がグラグラしたりしたのだが、今回のはちゃんと面のまま支えてくれるのでカナリ安定している。

 あとは音源モジュールだな。名前が『DTX-PRO』という名前に変更になって、前のモジュールより大きくなってるので「さぞかし立派になっているのだろう!」と思って期待していたのだが、持ってみるとプラスティックボディでめっちゃ軽くて、質感は実に安っぽい(笑)(この辺のツクリは Rolandの方が高級感が有る気がする)ま、ミドルクラスの製品に高級感を期待してはイケナイ。

 実際に電源を入れて使ってみると、ボタン類やメニューは直感的で分かりやすく、マニュアルを一々開かなくてもボタンと本体画面のみで或る程度調整する事が出来た。(まぁ以前の DTXを使ったことが有るから…という部分もあるとは思うが、DTXの以前のバージョンはマニュアル見ないと判らない機能が結構多かったのだ)
 特筆すべきは『Kit Modifier』という 3つのノブ。左から『AMBIENCE』『COMP』『EFFECT』と三つのロータリーエンコーダーが内蔵されていて、コレだけでカナリの音作りが可能となっている。
 昨日のブログにも書いたが、コレを少し足す事によって、一緒に流すソースとの音の『馴染み方』が全然違うのだよ。単体で聴くと「こりゃコンプ掛け過ぎだろう!」っていう感じでも、オケと一緒に流すとメッチャ馴染んで、しかもイマドキのツンツンに音圧が上がった様な楽曲と一緒にプレイしても、自分の音が埋もれないからとても練習になるのだ。こりゃ良く考えられてるわ。COMPなんてマトモに使おうと思ったらフツーはある程度の知識が無いと使えないものだが、これはツマミを一つ回すだけでアタックもリリースもアップゲインも『丁度良い塩梅』に調整してくれちゃうから素晴らしい。業務用の卓まで出してるヤマハならでは?だと思った。

 音色とパッドのセンシティビティセッティングとしては、ノーマル状態は万人向け?の無難な設定になっている(というより、初心者向けで、かなり『力いっぱい叩く』前提でセットされている)ので、やはり自分でパッド一つずつを細かく調整した方が良い。そんなワケで今日は暇だったので時間をかけて色々とセッティングをして、名前を付けて保存(笑)

 因みにパッド類は全く変わっていない。…つまり、この白いパッドはヤマハが出した一つの回答なのだろう。もう十分熟成の域に達しているので、ココに改良の余地はない!と言う事かもしれない。

 現に(まぁ慣れも有るのかもしれないが)やはりワタクシ自身もコレが一番『シックリ』来るのは事実。特にゴーストノートの再現性はカナリ好きである。バウンドもナチュラルだしね。タムの黒いパッドは流石に硬すぎるし跳ねすぎるのでイマイチだが、このスネアのパッドはカナリ好き。Roland等が採用しているメッシュ製の様に破ける心配も皆無だし、センサー部と皮の間にあるスポンジの劣化で反応が鈍くなるというトラブル(メッシュヘッドを使ってる V-Drumは宿命的にこの欠陥がある)も、これは構造上ワンピースいなってるので物理的に発生しないしね。

 いやぁ…やっぱり楽器は楽しい!!! 今日はほぼ丸一日コレで遊んでいた感がある。

 エレドラは練習台…というか要は『生ドラムシミュレーター』!?みたいな物なので『楽器』と呼べるかどうかは別として、とにかく普通の楽器に比べて構造物が大きいし、一々電子制御なので値段も割高なのだ。なので今までは自分で買おうとは思わなかったんだよ。フツーの生ドラムだとカナリ良いグレードが買える値段なので買う気にならなかったワケさ。
 でも一昔前に比べれば随分安くなったと思う。特にこの 6シリーズは Rolandとほぼ変わらない価格帯で買えるのだからヤマハの本気度が伺える。
 せっかく購入したので、ボロボロになるまで使い倒そうと思うw

 午前 0時就寝。
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