中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

喰っちゃ寝の土曜

 土曜日、広州は曇り、気温は 11度で肌寒い一日。

 朝 7時に自然起床。先日の肩の痛みの原因が判った。やはり『寝違え』だった。 本日も同じ様な症状が発生しそうになって、明け方に自分で気付いた。
 寝てる部屋が寒くなると、ワタクシ無意識に肩の周りにある布団の端を丸め込んで、文字通り『くるまって』寝る習性が有るらしい。そして、ココ広州のアパートは無駄に広いのでベッドがクイーンサイズなのだよ。 巨大なベッドに一人で寝てるので、普段のクセで無意識にくるまっちゃうと、自分の身体の下に掛け布団が来るまで『くるまっちゃう』ワケ。(つまり自ら『巻き寿司』みたいになる) その状態で左側を下にして寝てたらしく、左肩を異常に圧迫していた様だ。我ながらオマヌケ。上海自宅の様にベッドが小さかったり、誰か横で寝てたりすればこうはならないのだが(苦笑) 広州って基本的にそんなに寒くならないので油断していた。

 でも原因が判って良かったよ。五十肩って基本的に 1年くらい続くので、正直アレはもうほんとウンザリなのだよ…。五十肩じゃなくて良かった。

 午前中はざざっと全ての部屋の掃除をして、お昼になったので寿司を出前。広州のウチの近所で唯一『比較的マトモな』寿司を出してくれる店から出前。毎回 1時間以上待つが、それでも食べたくなるからほぼ毎週?頼んでる気がしないでもない。

 食後、何故か異常な睡魔に襲われ、そのままベッドに倒れ込んだ。 冗談半分で!? うつ伏せに倒れてちょっとダラっとしようと思ってただけなのに、そのまま本気で寝落ちてしまったらしい。
 次に目覚めたのは午後 4時過ぎ。 無意識にちゃんと布団かけてたよ。スゲーなヲレ(驚)

 嗚呼…なんたる無駄な休日の過ごし方でしょう(悲) まいっか。

 夕方以降もなんとなくボケボケした頭のまま、ただボンヤリと仕事の事を考えていたのだが、「いや、休日は休むべきだよ!」とワタクシの頭のなかの天使ちゃんが耳元で囁いたので、仕事は仕事でもちょっと角度を変えて、他社製品のリサーチをして遊ぶ事にした。

 最近は自分が作ってるゲームばかり遊んでいるので、同ジャンルのゲームの最新トレンド(AAAタイトル)がどんな mixをしているのか、念のため改めて確認しておこうと思ったのだよ。
 いや、実は今まで、他社ゲームにテイストが似てしまうのを避けるために『敢えて』トレンドは追わずに『ワタクシ的価値観』に基づいて『エンタメ的に良いな』と思えるものを目指して来たのだよ。故に開発中はなるべく他社のゲームを見ない様にしていた。(今担当しているタイトルは『一つの作品』として、映画的というかアニメ的というかライブ演出っぽいミックスを心掛けているからね)
 だって他社ゲームを見たら『これが正解』って感じてしまい無意識にお手本にして似たようなミックスになっちゃうじゃん? これは良く無いと思うのだよ。
 あ、誤解なき様に書いておくと、もちろん無茶はしませんよ! ワタクシだって最低限のセオリーは弁えてるので、そこはシッカリ押さえます。でもそれ以外の匙加減の部分では『このジャンルのゲーム的にはこうあるべき』とかそういう、無意識の『お決まり』っぽい部分はなるべくなぞらずに、ワタクシの今まで培った音楽関連業務全般に対する経験に基づいた『ライブイベント風』な演出手法で今回は纏めているのだよ。
 よく言えば『音楽的な起承転結』風? どこでお客さんが感動するか?鳥肌立つか? 今までの PAの経験で学んだ事が山ほどあるので、それを最大限生かしてミックスしている。そりゃ今までと多少は違うアプローチになるので、発売後に叩かれるかもしれないけど、トライする事に意義がある。
 (もうね、ここまで来たら半分ヤケクソですよ。ひょっとしたらワタクシの人生の最後の作品(年齢的に)になるかもしれないからね。好きにやらせてもらうよ)

 …と普段強がっては居るものの、やはり最近の他社製タイトルの動向を『全く知らずに』突き進むのは若干怖いので(何気にビビり~)念のため、ねw

 てなわけで、約 3タイトルほど他社製品を DLして遊んでみたが、結果から言うと「うん、ウチのタイトル『有り』だな!」って感じで逆に自信がついた。 イマドキのゲームってマルチプラットフォームが当たり前なので、結局パイを稼げる『スマフォ』と同時に展開しているタイトルが非常に多いのだよ。つまりスマフォでもマトモに聴こえる様なミックスをしなきゃイケナイからハンデが大きい。
 あとは、コンソールオンリーのビッグタイトルでも、フィールドの BGMが『お飾り』になってるゲームが思ったより多かった。 勿論カットシーン内ではとても大事に扱われているのだが、フィールド時の曲が当たり障りなく『なんとなく』流れている風に感じるタイトルが多いのが少し意外だったかな(ウチのタイトルは真逆で、フィールド BGMもかなりガッツリ攻めてるからね)
 あとバトル部分に関しては賛否両論だろうな。 特にバトル時の効果音とボイスとBGMの音量バランスは、今日遊んだ 3タイトルは、3タイトルともそれぞれ全部アプローチが違った。(勿論ワタクシが開発しているタイトルとも違った) アクション部分って、この戦闘でプレイヤーに『何を』感じてもらうか? という部分がとても重要なのだよ。ここの mixの匙加減で『手触り』がガラっと変わって来るからね。 ワタクシはコダワってますよ。ココは今のウチらのやり方で最後まで行くつもり。
 効果音もボイスもBGMも全部重要だけど、ダイジだからと言って全ての音量を上げたら飽和しちゃって、ただウルサイだけになっちゃうからね。ワタクシはカナリ『小技』を使っている。小枝じゃないよ!小ワザね!(笑) まぁでもこの部分に『正解は無い』のでワタクシはワタクシのやりかたで自分を信じて最後まで攻めますよ。もし仮にあとで袋叩きに有ったとしても!w

 音楽 CDの領域で 90年代に始まった『音圧競争』の感覚に似てるかもね。 要するに『同じダイナミックレンジ』しかない中で『如何に迫力を出すか』『如何に爽快感を出すか』『如何にセリフを聞かせるか』という部分って、技術的には、やはり細かいコンプの設定次第だと思うのだよ、ワタクシはね…。ただしラウドネス基準値に関しては各コンソールプラットフォームごとに厳格な『作成基準』が有るので、おのずとその中での勝負となるワケ。非常に難しい課題。
 でもこの部分に関して、今回ワタクシが担当しているタイトルは全体的に『音楽的に』攻めているよ。 高性能ハードだからって、常に HiFiである必要はない! 「どう感じるか?」が一番重要!
 詳細が書けないのが歯がゆいが、まぁ 乞うご期待!って事で(笑)

 関係ないが、夕方に追加のストック分タリスカーが2本届いた(嬉)

 これで安心して残りを気にせずタリスカーをロックでガンガン呑みつつ!? 他社ゲームを遊んでいたら気付いたら午前 0時を回っていた。

 そんな乙女座満月、元宵节。
 午前 1時就寝。
にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村