中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

国慶節最終日

 木曜日、上海は雨のち晴れ。気温は 27度。

 本日は国慶節連休の最終日、昨夜から降り続いた雨は朝になっても止まず、パラパラと小雨が降ったり止んだりで、一日中パッとしない天気だった。
 連休最終日は家族サービスのために丸一日空けておいた。しかし、当初出かける予定だったのだが天気が悪かったので何となく家族全員ヤル気?を削がれてしまって、「まいっか」って感じで自宅でノンビリと過ごす事になった。まーったく『ぐーたら』家族w

 でも個人的にはこの連休中に解決したかった事があったので自宅で継続作業できるのは助かる。…とそんなワケで半日以上例の RME TotalMix FX の妙な仕様(というか OSX側の妙な仕様)を引き続き調査して過ごす。
 結論から先に言うと、一昨日書いたワタクシの予想は大方正しくて、RMEのユーザーフォーラムに似た様なトラブルの話題が上がっていた。
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 まぁ簡単に言ってしまうと、やはり OSX独自の仕様っぽい。OSXの CoreAudioは内部で全て 32bit浮動小数点処理されているらしく、OSの『サウンド出力』部分を経由するソースは、先般のブログに書いた予想通りで、なんとデジタルのクセに 0dB以上の再生が可能(基本的にデジタルオーディオは 0dBを最大値に、負の値(マイナス値)で表現される)で、最大で +0.8dBくらいまで上がった状態でインターフェースに信号が行く事が有るらしい。でも十分なヘッドルームが確保されているため本体のアナログ出力での歪みは無い様だ。
 でも良く考えてみたら、インターフェース側が 32bit浮動小数点に対応していなかったら(24bitリニアのインターフェースを使う場合は)0dB以上の信号はクリップして送られる(つまり歪んでる)って事だよね? 怖っ!

 念の為、今手元にある Audio I/Fが Mac OSからどういう風に見えるのか、OSXのシステムツールである『Audio MIDI setup』で確認してみた。
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 すると Roland OCTA-CAPTUREだけ 24bitリニアで、後の二つ(MOTUとRME)は 32bit浮動小数点だった。浮動小数点式は確かに、仮に 0dBを超える信号が発生しても(ヘッドルームをちゃんと考えて設計されてれば)小数点が動くだけなので最終段でゲインを下げればクリップしないから、もし OS内部の(Core Audioの)処理が全て 32bit浮動小数点で行われ、且つインターフェースが浮動小数点データのまま受けられるのならば、インターフェース側の入力ゲインを下げるだけで全体的にクリップせずに処理する事が可能になる…という…ま、理論上はそうなるわな。
 でもデジタル PCMデータのクセに 0dB以上の音声データ情報がやり取りされてるなんて超キモチ悪い。これでは自分が聴いてる音が正しいのか否かさっぱりワカランでは無いか。

 因みに、もし Mac内部のオーディオ処理(いわゆる『システム環境設定』の『サウンド』で選ばれたハードウェアに対して OS経由で音を転送する一般的な方法)がフツーに日常的に 0dBを超えるデータを扱っていたのだとしたら、何で今まで全く気付かなかったのかが解せないので、それぞれのインターフェースのコントロールアプリを改めて確認した所、両方とも入力フェーダーの位置を表す dB値は表示されるが、実際に入力されるリアルタイム信号の dB値は表示されない仕様だった。
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 フツーにメーターが棒状に天辺に張り付いた状態なので、確かに 0dBには届いている(ファイナライズされて最大音圧で張り付いている)から赤が点いてる…と思うだけで、まさか 0dB以上の(+0.5dB等の正の値の)信号が入っていたか?なんて確認しようが無かったワケだ。今回購入したRMEに付属する TotalMix FXがちょっと親切設計で入力値を数字で表示してくれるから初めて気付いた様なモンだ。

 この状態で UCX IIから出力された S/PDIFやAES/EBU等のデジタル信号(リニアPCM)がどう処理されるのかも気になったので実験してみた。
 MacBook Airに UltraLite mk4を繋いで ProToolsを立ち上げ、メインMacに接続されている UCX IIの S/PDIFアウトからコアキシャル接続してみた所、UCX IIのアウトプットの値とぴったり一致した。つまり iTunesのボリュームを最大にすると 0dB以上の信号は強制的に 0dBとされクリップするっぽい。プラグインで確認すると True Peak (Inter Sample Peak)もカナリ出てる模様だ。
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 まぁ、S/PDIFやAES/EBUやADATはそもそもリニアPCMを扱うものだから、0dB以上は送れないのは当然だわな。

 つまり、纏めると、やはり iTunesやQuickTime等を使って OSのシステムミキサーを通して音を再生する場合( Logicや ProToolsや QLab等の DAW系ソフトを使わない場合)は -1dBくらいしておいて丁度良いっつー事ですな。…というより下げておかないとイマドキのツンツンに音圧が上がった楽曲は、どんなに良いインターフェースを使っていても微妙に歪んで再生されている恐れがある…って事だ。オソロシヤ! いやはや知らなかった!この国慶節はこの RMEのお陰で実に実の多い自由研究が出来たわ。ホント勉強になった。


 さて、夕方過ぎには雨も止んでいたので、家族 3人で食事に出かける事にした。本日行ったのは陕西南路駅の iapmから道を挟んだ正面にあるビルの3Fにある羊肉串の店『很久以前羊肉串(陕西南路店)』である。

 エレベーターで上がってみたらスタッフに明るく声をかけられた。めっちゃ接客態度が良くてびっくり。海底捞といい、最近中国の接客態度は一昔前とは比べ物にならない程よくなってる。
 店内も明るくて清潔。
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 まずは 1Lビールを頼むブレないワタクシ。串と言えばビールでしょw
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 羊肉串は結構スパイシーで辛い振りかけみたいなのが美味しいのだが、辛すぎるとキツイのよね。…と思ったらココではお好みで後から自分で選んでかけられる仕組みだった。こりゃ親切。
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 自分のテーブルの上に、串が自動的に回転するマシンが設置されていて、なかなか面白かった。これ便利!
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 結構お肉も美味しくて、全然羊の臭みもなくてカナリ沢山食べてしまった。家族 3人とも大満足で家路についたw 嗚呼…幸せ〜。この店悪く無いよ。オススメです!

 さて!これで国慶節の 7連休もおしまい! 明日からまた早起きして仕事だぁ…。
 ま、でも結構充実した 7連休だったのでヨシとしよう!
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