中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

Studio INSOMNIA 広州の完成?

 土曜日、広州は晴れ、気温は 32度。新居は 19階なので結構風が入ってきて涼しいほどである(とは言え湿度は異常に高いけどね)

 朝、7時に自然起床。上海から広州に単身赴任になり、ようやく見つけた新居に引っ越してから、待ちに待った待望の『マトモな週末』である。この週末に届く様に手配していた宅配がジャンジャン届く予定なので、まずは朝のウチに掃除と洗濯を済ませなければならない。
 …と、それよりも、まずは腹ごしらえである。腹が減ってシニソーだったので、朝っぱらから饿了么のAPPで出前を頼む。広州での生活は基本的に 3食とも社食と決めているので、自宅にはトースターはおろか、食料と言えるものはなにも置いていないのだ。

 てなわけで、一番近そうな店から水餃子を頼んでみた。テキトーに選んだ割には結構美味しくて大満足。

 食べ終わって、洗濯機を回してざっと掃除機をかけ終わった頃にいい具合に宅配第一弾が到着した。これは 6月に前の会社から直接広州に送付したものである。今まで今回の転職で世話になった広州在住の『とある人』に預かっていて頂いたのだ。

 やはり宅配は『顺丰』に限る。本当に全中国どこに行っても荷物の扱いが丁寧だし、何よりスタッフさんの態度がとても良いのでこちらまで気分が良くなる。

 サクッと開封して、まずは 4Kディスプレイから確認。これが一番破損しやすいからね。箱を見た所全く傷ひとつ付いていなかったので感心である。接続してみても、勿論全く問題なく全てのドットが表示された。実に素晴らしい。

 次にモニタースピーカーを一つずつ確認。箱を開けて机に並べて電源ケーブルを繋ぎ、信号ケーブルを繋ごうとして失笑。引っ越し先で直ぐに使える様に、ケーブル類も一緒に箱に入れておいたのだが、なんと!このケーブル『キャノン(オス)ーキャノン(メス)』だったのだ。広州に持ってきてるオーディオインターフェースは RMEの Fireface UCX IIなので、出力は TRSフォーンジャックなのだよ。つまりこのケーブルじゃ繋がらないわけさ。我ながらアフォである。そういえば前職のスタジオでは drawmerのスピーカーセレクターを使っていたのでアレはキャノンアウトだったのだ。

 「あ〜あ。折角スピーカーが届いたのに音出せないのかよ〜」と思わず日本語で独り言。

 そこで少し考えて、そう言えば CANAREのギターのシールドを 2本持ってきていた事を思い出し「まずはアンバラで良っか」という事で、コレを繋いで動作確認。勿論全く問題なく音が出て一安心。

 そうこうしている内に、宅配第二弾が今度は上海から届いた。妻に頼んでまず重たいものから先に送ってもらったのだ。コレも勿論『顺丰』指定である。妻は「高いから郵便局から送るわよ」と言っていたが、「服やら下着類は郵便局で良いけど、機械類はやはり顺丰の方が安心なので!」と説得して顺丰で送ってもらったのだw

 中は、YAMAHAのMSP3ペアと、待ちに待ったコーヒーメーカー! コレを待っていたのだよ!早速一杯淹れたのは言うまでもない。今日のために予め豆を買っておいたのは言うまでもない。

 そしてメッチャ濃いコーヒーを頂いて一休み。うーむ自宅で飲むコーヒーはやっぱり最高である。やっと自分の家になった気がするよ。

 その後もサクサクと結線してようやく自宅で最低限の作業できる環境が整った。『Studio INSOMNIA広州』の完成である。あはは。

 スピーカーセレクターが無いので RMEのミキサーソフト上でミュートして切り替えるしか無いが、確認はできるので当面はコレで十分だ。

 早速、例の今プライベート側で抱えている(3ヶ月以上ずーっと引き摺っている)某アニメOP/ED案件のフィードバック対応を始める。

 いやぁ…デスクで自分のスピーカーで作業できると全然違うね。雲泥の差とはまさにこの事。ホテルでのあの修行の様な毎日は一体何だったんだ?って感じである。やっぱり広いデスクで楽な椅子に座って大きなスクリーンを使って作業するのと、ホテルの簡易的なベッドサイドテーブル上でヘッドフォン被って作業するのとでは大違いだ。快適快適。

 やっとココまで来た。ふーっ疲れた!ま、本気で移転するワケでは無いので、一歩ずつ一歩ずつ…かな。コッチでもしっかり制作できる環境は必要だからね。

 夜になってトイレの窓から遠くメガホンの声が聞こえたので何かと思ったら、無料 PCR検査を開催しているらしいので、降りて行って受ける事にした。実はウチの近所には PCR検査会場が全く無かったので、昨日(金曜日)の昼休みに会社の側で受けていたのだが、ま、住宅近辺での臨時会場がどんなものか気になったし、後で「集団検査を受けなかったのですか?」と責められても嫌なので、念のため降りて行って受けてみる事に。

 結構多くの人が並んでいたが、住人の平均年齢はやはり結構低い気がする。良い感じに人間ウォッチングも出来てよかった。

 帰宅後は出前で買ったワインを片手にアマゾンプライムビデオをスピーカーで普通の音量で鳴らしながら鑑賞。部屋の外でどのくらい音が漏れるか確認してみたら、隣の寝室や居間に移動してみるとホントに僅か〜に聞こえるだけで殆ど全く聞こえなかった。この作業部屋の両端はウチの部屋だし、ドアの外もウチの廊下である。残りの一面は外に面しているので、コレならば窓を開けない限り近所迷惑で何か言われる事は皆無と思われる(上下は分からんが、今までどの部屋に居ても上の足音やノイズが聞こえた事は、この一週間で一度たりとも無かったので、結構コンクリもシッカリしていて分厚いのだと思われる)

 いやぁ…『24H フツーに音が出せる生活』何と喜ばしき事か。ココ良いかも…。上海で老房子に引っ越してからここ 7年くらいは木造住宅ゆえ、マトモに部屋で音出せる環境が無くなってしまったので何気にストレスが溜まっていたのだよ。こりゃカナリ嬉しい。(しかも上海の老房子よりもずっと広いのに家賃は上海よりずっと安いのだ。驚きである)

 徐々に充実してきたぜっ。仕事がパッとしないのでプライベートの空間くらいは充実させなきゃね!
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